この作品を読んだのはいつだろうか?
今でもこの作品の内容
そして読んだ時の虚無感は
今でも鮮明に覚えている。
感想・考察
『煙のように消えた』
すみれはギリシャの小さな島で
突然姿を消した。
成熟への不完全な途上にあった
すみれにはその夜は耐え難い
出来事であっただろう。
ただでさえ頑迷であった彼女が
恋に落ちて
文章が書けなくなった
そのまとまりの無い文章は
初恋と一緒に消えた
この作品の「性欲」は
もちろんそのことに対する
欲ではあるのだが
「性欲」をもったみすれと
「性欲」が失われたミュウ
「あちら側」と「こちら側」で
心と体が不一致になる。
けどきっと心を落ち着かせたら
そうなるに違いないなとそう思った。
叶うはずのない。
「女性」が「女性」へと恋をしてしまったのだから。
ここではもう1人「僕」が登場する。
この「僕」の物事に対する
言い回しがとても素敵であった。
何度も読み返したい。